人文学研究科 科目構成 Curriculum

人文学研究科の教育課程は、「表象領域特講」からなる専門特講科目と、「人文学特殊講義」「人文学合同演習」「人文学基礎演習」などからなる専門研究科目、そして共通基盤科目があります。
個々の関心領域に広がりと深さを与えるべく、方法論の手解きから最新かつ萌芽的研究を含めた高度な理論まで、多様な授業が用意されています。

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専門特講科目

表象領域特講1

「現代レイシズムの根本的問題」
第2次大戦以前、戦後期、21世紀転換期以後にわたる歴史的変容をふまえ、現代日本社会で問題化しているヘイトスピーチの素材である歴史修正主義的言説とフランスの事例(イスラム嫌悪、反ユダヤ主義など)を比較しながら分析・考察する。日仏にわたる議論を手がかりに、社会の分断や軋轢をレイシズムとして出現させる民主主義の変容を理解する。

 

表象領域特講2

「比較文化学の基礎的研究方法と課題」
歴史、政治、時事問題、地理風土を合わせて、日本をふくめたアジアの「文化」の諸相について分析・研究発表・討論することで、多種混交な近現代の文化現象に対する認識を再構築するするとともに、問題意識や課題をみつけ、分析調査するための的確な方法と技術を修得する。
 

表象領域特講3

「西洋側史料にみる戦国時代 」
を基礎資料として用いる。各授業は戦国時代(16世紀後半~17世紀前半)における重要人物や事件を取り上げ、16~17世紀に日本に来航した西洋人の残した記述資料を史料批判の手法を用いて分析し、多角的な観点から戦国時代史の本質を探る。
 

表象領域特講4

「「記号論」から見る日英語の言語と文化の特質」
ソシュールやパースの「記号論」の視点から日英語とその文化の特質について考察する。自ら選んだテーマについて、「記号論」の視点から分析・考察・報告することを通して、効果的な学術発表や、実践的なプレゼンテーションの方法と技術を習得する。

専門研究科目 人文専攻

人文学特殊講義1

「問題や状況を「システム」で捉える 」
問題解決のための「システム思考の基本的な手法」を学ぶ。
 

人文学特殊講義2

「レポート・論文の書き方 」
実際に文章を書く活動を通して、文章の書き方の理論を学ぶ。
 

人文学特殊講義3

「社会調査の「いろは」 」
各自に割り振られた教科書の担当章のレジュメ作成および内容説明を通して、社会調査についての理解を深める。また、各自のテーマと社会調査を関連付け、調査企画書の作成を行う。
 

人文学特殊講義4

「学術論文作成のための実践的指導 」
修士論文の執筆を通し、修士号取得に見合う学術的能力を修得する。
 

人文学特殊講義5

「日本の芸能文化 」
大衆文化と伝統的な日本の芸能との連続性や両者の間の断絶における歴史と文化の影響など、疑問から出発して芸能文化が内包する、時代を超えた精神性や文化の構造を明らかにする。あわせて日本の民衆が数世代にわたって感じ取ってきた風土の感性や神仏へのオソレが芸能文化に及ぼした影響を明らかにする。
 

人文学合同演習

「修士論文、修士制作への基礎演習 」
受講者は自ら設定したテーマの妥当性と独創性を確定していく研究の基礎作業を行う。ディスカッションを通して、各自の研究の位置づけを把握するとともに、研究テーマおよび対象の確定と現地調査の基礎を学ぶ。

「大学院入門」

担当教員の研究、主として論文、報告書作成の現場に関して、具体的事例を挙げて話題提供を行い、人文学の基本である文献検索の方法やツールなどについても学ぶ。続いて、各自の研究の方向性をある程度決めるために、必要となる文献を持ち寄り、ディスカッションを行う。
 

人文学基礎演習

「修士論文への基礎研究」
教員との対話のなかで、自身の修士論文のテーマや研究手法の概形をつくり上げる。

人文学演習1

「修士論文、修士制作の基礎」
前期中間発表に向けて、論文の基本的な構成、制作物のイメージを固めていく。毎回、指導教員と共に作成計画に沿って、検討を加えていく。

人文学演習2

「修士論文、修士制作のまとめ」
後期中間発表、修士論文・制作提出に向けて、実際の論文作成、制作物の作成をスケジュール通りに進めていく。