SDGsの取り組み SDGs (Sustainable Development Goals)

ABOUT

京都精華大学では、様々な差異を持つ全ての大学構成員が尊重され人格的に平等であることを、教育の基本として歩んできました。2016年にはダイバーシティ推進宣言を発表し、翌年にはダイバーシティ推進センターを設立。「違いとともに成長する」をコンセプトに、多様な人がともに暮らす社会の構築に貢献することをめざしています。
2018年には、「関西SDGsプラットフォーム」に参加し、積極的に研修等の取り組みを行ってきました。
2020年12月1日(火)には、新たに「京都精華大学SDGs宣言」を発表しました。すべての人の違いを尊重しながら、「誰一人取り残さない」持続可能な社会の構築に貢献するために、全学的にSDGsの実現に向けて取り組んでいきます。

京都精華大学SDGs宣言

2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択されたSDGs(Sustainable Development Goals)は、持続可能で多様性と包摂性ある社会の実現に向けて、2030年までに達成すべき17のゴールとそれに関連する169のターゲットを定めた国際的な目標です。大学も、教育、研究、運営の面から、SDGsの実現に向けて貢献することが重要になってきていると言えるでしょう。
 
京都精華大学の教育の基本方針には、日本国憲法、教育基本法、世界人権宣言との共通理念である「人間の尊重」、そして「自由自治」を教育の基本理念とすることが明記されています。2016年に発表したダイバーシティ推進宣言の中でその基本的な考え方を改めて表明し、翌年にはダイバーシティ推進センターを設立しました。さらに2018年には、より明確なコンセプトと活動方針を盛り込んだ「ダイバーシティ推進宣言2018」を発表してきました。本学の教育理念とダイバーシティ推進コンセプト「違いとともに成長する」は、「誰一人取り残さない」というSDGsの趣旨と根本を同じくするものです。
 
これまでダイバーシティ推進宣言のもとに進めてきた、学内すべての学生・教員・職員に包摂的なキャンパスを目指す方針を継続した上で、年齢、人種、性別、身体的特徴、性表現など表面的に認識されやすいものから、国籍、 宗教、家庭環境、出自、働き方、性自認、性的指向など表面からは認識されにくいものまで、すべての人の違いを尊重しながら、「誰一人取り残さない」持続可能な社会の構築に貢献するために、全学的にSDGsの実現に向けて取り組んでいくことを宣言します。
 
「リベラルアーツ」「表現」「グローバル」の3つを基軸とする京都精華大学は、芸術やデザイン、人文学の知見を生かし、世界が直面する共通課題の理解とクリエイティブな解決法の開発とを教育・研究を通して行うほか、大学運営においてもESG(環境・社会・ガバナンス)を重視してまいります。

2020年12月
京都精華大学
学長 ウスビ・サコ

SDGsとは

2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。
持続可能な世界を実現するための、17のゴール・169のターゲットから構成され、「地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

京都精華大学のSDGsの取り組み

京都精華大学では、これまでダイバーシティ推進センターを中心とした学内環境整備や、教員の研究活動のなかで、SDGsの達成目標に該当する取り組みを行ってきました。取り組みについてご紹介します。

学内環境整備の取り組み

内容 SDGs該当ゴール
性別違和・通称名使用などの事由による学籍簿の氏名・性別変更を認めています。(2016~)
定期健康診断で、性別違和や健康上の事情を抱える人を対象に専用の時間帯を設けています。(2013~)
大学で発行する全ての証明書に性別の記載はありません。(2017~)
障害のある学生の学修支援を行っています。(1970’~)
誰でも利用できる「みんなのトイレ」を学内24箇所に設置しています。
学食のメニューに食肉表示を記載しています
学内の5つの建物のトイレ内にチャイルドシートとおむつ替えシートを設置しています。(2019~)
ハラスメント対応窓口を設置しています
教職員の就業規則における特別休暇及び弔慰金の対象とする配偶者を、同性婚などのパートナーまで拡大しています。(2016~)

意識醸成のための取組み

内容 SDGs該当ゴール
  • 学内の学生や教職員のダイバーシティ推進に対する認知度やニーズを確認するための全学的なアンケートを実施しています。(2017~)
  • 誰でも参加できる、多様性に関する知識や理解を深めるための講演イベントを年内に複数回開催しています。(2017~)
  • 「ダイバーシティを考慮した学生指導・学内コミュニケーションガイド」を作成し、全教職員に対しデータ配信しています。(2018~)

実施日 イベントタイトル 内容 ジャンル SDGs該当ゴール
2019/6/14〜7/12 『ヒューマンライツ&リブ博物館-アートスケープ資料が語るハストリーズ』 アートを通してエイズやセクシュアリティについて社会に訴える活動「ハストリーHerstory」を振り返る展覧会 アート&ジェンダー
2018/12/13 『学生指導・学内コミュニケーションのあり方について』 ダイバーシティの観点から、学生指導や学内での学生・教職員間コミュニケーション上知っておくべきポイントを学ぶFD研修会 ダイバーシティ、コミュニケーション
2018/12/8 『その人がその人として居られる社会と表現』 「その人がその人として意見を持つ」とはどういうことか、日本社会の諸問題などの分析もふまえて考える公開講演会 表現
2018/7/19 『なぜ今、セイカでSDGsに取り組むのか?』 ダイバーシティ理解と関連の深いSDGsを知り、本学での取組の可能性をWS形式で考える教職員研修会 サステナビリティ
2017/10/25 『Contemporary Art×Diversity×Gender』 芸術とジェンダーの関連性と世界での具体的な取組み内容を紹介する公開講演会 アート&ジェンダー
2017/10/10 『働き方とダイバーシティ』 同じ組織で働く上でダイバーシティをどう考えるかをWS形式で考える教職員研修会 働き方の多様性、包摂

2017/7/7 『スニーカーで世界は変えられる』 Hummelのダイバーシティに関する取組みを、当事者を交えて紹介する公開講演会 ジェンダー

交流活性化のための取組み

実施日 イベントタイトル 内容 ジャンル SDGs該当ゴール
2018/10/4 『染めて踊って知る!民族多様性』 マオリとアイヌのダンスや染物ワークショップを通じて民族の多様性を知るイベント 異文化
2018/7/19 『食べて知る!マリ文化』 異国の料理を食べながら異文化を知るイベント第3弾。 異文化
2018/5/14 留学生歓迎パーティー 教職員と国内学生が留学生を歓迎し交流するためのパーティー 異文化
2018/2/9 『食べて知る!韓国文化』 異国の料理を一緒に調理して食べながら異文化を知るイベント第2弾。 異文化
2017/12/14 『食べて知る!タイ文化』 異国の料理を一緒に調理して食べながら異文化を知るイベント第1弾。 異文化

人的構成・人材育成に関する取組み

内容 SDGs該当ゴール
  • 教員募集要項に「女性及び海外研究者の応募を歓迎し、他の候補者と研究業績が同等であれば積極的に採用する」点を明記しています。(2017~)
  • 教職員を対象に、多様性に関する知識や理解を深めるための研修を実施しています。(2017~)


 

学部、機関別の取り組み

学部等 時期 内容 SDGs該当ゴール
デザイン学部ビジュアルデザイン学科 2020年10~11月
京都市立安朱小学校との連携授業において、写真表現を通じてSDGsと住んでいる街の関連性を見つけ出すワークショップを実践

デザイン学部建築コース 2016年~2020年
  • 公営住宅や駅舎、大学設備のリノベーションやデザイン提案
  • SDGsベンチの制作
  • 子ども向け都市計画ガイドブックの作成 など

ポピュラーカルチャー学部 2020年9月 環境意識向上のための子ども向けワークショップの企画・運営
ポピュラーカルチャー学部 2020年度通年 音の響きを感じて、生活を豊かにする切り口を体感する「音育(音の教育:サウンドエデュケーション)」の実施
人文学部 2013年~2019年
  • 京北宇津地域の持続可能性への寄与 
  • 環境に関する連続講義で要素としてSDGsの各項目を取り上げることによるSDGsの基礎的な知識の習得 
  • SDGsに関するテーマの連続講義を行う。半年間の集大成として受講生全員で前期最終課題の「トーゴ展」を開催。
人文学部 2019年度後期 「デイサービス虹 京都精華大前」において、気候変動への適応策としてのBCP(事業継続計画)の構築を実践
人文学部 2019年度後期
  • 子どもの貧困と教育機会の均等、若者の非正規雇用の問題、政府による格差是正策の実施などに関する講義(「社会階層論」)
  • 乳幼児を含む子どもの権利、子どもの教育機会の均等をめぐる諸問題(障害のある子ども、海外にルーツのある子ども等)、子どもの虐待防止やいじめ防止などに関する講義(「子ども支援論」)
  • 乳幼児を含む子どもの権利、子どもの教育機会の均等をめぐる諸課題(障害のある子ども、海外にルーツのある子ども等、子どもの貧困問題を含む)、子どもの虐待防止やいじめ防止等に関する講義(「人権教育論」)
共通教育機構 2020年度通年 談話における男女の権力構造を明らかにする調査研究
社会連携センター/マンガ学部アニメーションコース 2018年度 京都府による啓発動画、人権啓発に関するアニメーションの制作
社会連携センター 2019年度 京都府立北稜高等学校による「岩倉地区外国人向けハザードマップ」の作成協力。留学生の災害に関するアンケート、インタビュー協力やマップ作成に関するPCソフト使用に関する助言等
社会連携センター/マンガ学部ストーリーマンガコース 2010年度~2019年度 京都大学による発行媒体、生存圏とは何かを分かりやすく紹介し発信する「生存圏だより」のマンガ制作

京都国際マンガミュージアム 2020年1月19日~3月15日 「地球環境とマンガ」展を開催。身近で親しみやすいマンガを通じて、より多くの方に地球環境について考える機会の創出