都留 泰作 TSURU Daisaku
- 専門分野
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マンガ / 文化人類学
- 所属
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- マンガ学部 マンガ学科 ストーリーマンガコース
- 大学院 マンガ研究科
経歴・業績
1968年、岡山県生まれ。名古屋大学理学部卒業後、京都大学理学研究科動物学専攻に進学し、文化人類学者・生態人類学者としてカメルーンの狩猟採集民を対象とした伝統的な儀礼・宗教に関する調査研究をおこない、2001年に博士号(理学)を取得。03年からは富山大学人文学部助教授に就任し教鞭をとり始める。その一方で、同年には講談社が主催するアフタヌーン四季賞で佳作を受賞し、マンガ家としてのキャリアもスタート。大学教員としての仕事を続けながら、06年には『月刊アフタヌーン』(講談社)にて「ナチュン」の連載を開始。活字の視覚化や物語と図像のバランスといったことに関心を持ちながら、人類学とマンガの両方を活かした新しい創作を志している。近年は、知的障害者にもやさしく読める「LLマンガ」の企画に携わっている。13年12月より、『ビッグコミック・スペリオール』(小学館)にて「ムシヌユン」の連載を開始。15年、マンガの描き手であり、文化人類学研究者であるという独特の視点から、マンガやアニメ、映画等を分析した『<面白さの研究> 世界観エンタメはなぜブームを生むのか』(角川書店)を出版した。
メッセージ
マンガは自分の中から思いもよらぬものを引き出してくれます。「こんな凄いものが心の中にあったとは」と自分で自分にビックリしたりします。間が抜けているようでもありますが、それこそがマンガの素晴らしさでもあります。手軽で単純素朴、それでいて直接五感に訴えるオールマイティさがある。だからこそマンガはいつの時代でも元気でいられるのです。映画・ゲーム・小説・イラストからデザイン・・・・今この日本でマンガは、「応用科学」に対する「基礎科学」のように、どこにでも「下から」つながっている「基礎表現」メディアとして成熟しつつあると思います。マンガの自由と可能性を信じて教育研究・表現に向かいたいと思っています。